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2007年9月の記事

2007.09.03

「東西若手落語家コンペティション2007」第3回。

先月、内幸町ホールで行われた「東西若手落語家コンペティション2007」の第3回を、
落語を聴きたいけどきっかけが…
それも吉弥さんの高座を観たい
と考えてらしたお友達をナンパして(笑)観てきました。

前2回は行かなかったので、私も今回が初です。

・東西から5人の噺家が出演。
・東は二つ目クラス、西はキャリア13年未満。
・各自の持ち時間は25分以内。
・新作、古典を問わず。
・出演順は舞台上にて抽選し、その場で演目も決定。
・観客は全員の高座を見た上で(遅刻早退厳禁)、
一人だけを選ぶ。

というようなルールの下、第一位の噺家を選出、全5回のトップ5人が、来年2月のグランドチャンピオン大会で競い合うことになります。

今回の出演者は、50音順・敬称略で
桂吉弥
桂都んぼ
三笑亭可龍
三遊亭好二郎
林家ひろ木

この顔付け、すごすぎです、わたし的に。ひろ木さん以外は全員生で拝見していて、それぞれに実力もあってかなりすきな噺家さんたちなのですもの。選べねーーーーっ。…でも、冷静に、冷静に。と、自分に言い聞かせて臨みました。

まずは司会進行の林家いっ平さんと、そのご親戚という女性、成田さん(軽くタレント活動もしているようですが…??)が浴衣姿で登場。軽く、冒頭のような説明をして、いよいよ選手入場(笑)。下手側から好二郎さん、吉弥さん、都んぼさん、可龍さん、ひろ木さん、と並びました。そして、いっ平さんが一人ずつを軽く紹介&自己紹介とか挨拶とか。そのいちいちを拾ってツッコむのが吉弥さん。こういう場に慣れている、という感じですね。好二郎さんには「さっき楽屋で賞金が欲しいって言ってましたよ」と、ライバルを蹴落とす作戦? あらまー、いきなり舌戦ですか!? でも、ここでの会話・対応は評価の対象外だそうで(笑)。
吉弥さん自身は「こういう賞には縁がない」。都んぼさんは「吉弥くんとはよくこういう機会で一緒になるけど、彼がいるとダメ。だからキライなんです。あ、人としては好きですよ(笑)」。可龍さんは、いきなりいっ平さんに「氷川きよし(に似てる)」と言われて(吉弥さんも賛同)、緊張しているからか照れ笑いくらいでした。ご本人は「芸協(落語芸術協会)からは初めての出場なのでがんばります」と決意表明。最後は、ひろ木さん。「こう見えて早稲田大学出身」と紹介されてもうまい返しができず、なんだかおろおろしてました。一番上手に近いために、一人だけマイクがワイヤレスでないことを吉弥さんにつっこまれても、反応できず。あらあ。

一通り紹介が終わると、今度は出順の抽選。下手の好二郎さんと上手のひろ木さんがじゃんけんをして抽選の順番を決めます。確か好二郎さんが勝って、最後に引いた、と思いますが…あれ?
順番が決まると、その場でネタ出し、ホワイトボードに自筆で演題と名前を書いていきます。

番組は
(前説・抽選)
林家ひろ木 「初恋」(新作)
三笑亭可龍 「宮戸川」
桂都んぼ 「兵庫船」
(中入り)
三遊亭好二郎 「壺算」
桂吉弥 「ちりとてちん」
(投票)
結果発表

それにしても、出順は本当に抽選したのか、と言いたくなるくらいにあまりに順当なものになりましたねえ。ネタ出しの時も、吉弥さんはあれこれ言葉を挟んでました。ひろ木さんの書いた「初恋」を受けて、可龍さんが「新作は聞いてみなくちゃわかりませんしねえ」と言いつつ、“恋”でややネタがつくかもしれない「宮戸川」を。都んぼさんは、たぶん上方らしい噺の「兵庫船」好二郎さんが少し迷って「壺算」。吉弥さんはかなり困ってましたね。いっ平さんに「壺算」の概要を聞いたりして。で、いっ平さんに背中を向けてホワイトボードに向かって考えていると、いっ平さんに帯について「これ、帯源?」と聞かれ…(ジャマしないでくださいよー。苦笑。あ、「帯源」ってのは、浅草の有名な帯のお店だそうです。吉朝師匠もそちらであつらえていらしたそう)、「そうです。これ一本しかないんですが…」とがんばって対応しつつ。結局「ちりとてちん」に。そして「25分間、ドラマの宣伝しますから」と言いつつ退場。10月の独演会でやるとネタ出しされているので、別の噺がよかったなー。じゃなかったら、いっそ本当に宣伝だけで終わらせちゃえばいいのに、とか無責任に思いつつ。

ひろ木さん
客席も「審査しなくちゃ」という雰囲気に包まれて緊張ぎみ、ひろ木さんご本人も緊張していたようですね。まくらも、客席から笑いは出るものの、どうもつながりが悪くて、噺に入ってもなかなか調子を出せず。
しきりに「自分は開口一番なので」を連発。うむー。噺の中盤から、だいぶ調子を取り戻しましたが…。

可龍さん
可龍さんの「宮戸川」は聴きたかったので、うれしかったです。とても落ち着いているように見えました。
まずはこのコンペが先日の「大銀座落語祭」同様、「六人の会」の小朝師匠を中心にしたイベントだということなどをまくらとして話して、続いては定石通りに。やっぱり、可龍さんっていまどきのあんちゃんっぽいルックスに似合わず(ごめんなさい)、真面目なひとですなあ。噺に入ると、視線の動かし方がとてもよかったです。

都んぼさん
去年の、一心寺の吉弥さんとのふたり会以来、かな? ちょうどこの日に読み終わった田中啓文氏の「ハナシにならん!」とリンクする話題がまくらに使われていて、個人的にちょっとうれしかったです。ところで、“「都んぼ兄さーーーん」と呼んだ“歌々志(かかし)くん”は先日三代目を襲名した桂歌之助さんですね。
初聴きの「兵庫船」はとてもにぎやかな噺でハメモノも入り、全身を使って表情豊かに口演していて、客席も大ウケ!

好二郎さん
抽選の前に吉弥さんに振られたのを受けて、「自分は特に賞金がほしいというわけではないんですが、妻が…」「二人の娘が…」「年老いた母が…」というまくらを振って笑いを取ります。うわっ。吉弥さん、足を引っ張るどころか、やられちゃいましたよー。きゃーー。
「壺算」の瀬戸物屋さんの表情、しぐさがめちゃくちゃおもしろくて、あえて言うなら“あくの強くないきょん師(喬太郎さん)”といった雰囲気。めちゃくちゃウケてましたね〜。特に奇をてらったことはしていないのに、すごく楽しい高座。

吉弥さん
最近定番の、朝ドラ(「どんど晴れ」をしょうもない、と言いつつ、「その次の『ちりとてちん』に出ます」というもの)から「ビリーズブートキャンプ」へと流れるまくらからドラマのタイトルにもなっている「ちりとてちん」。まくらもいつも通りで残念だし、「ちりとてちん」をやることにしたのも残念だし…うむー。
茶碗蒸しが出てくるのは、南光師匠直伝でしょうか。旦那さんに喜ぃさんがごちそうになるところはちらっと「青菜」を思い出しちゃいました。ちりとてちんを一口食べた竹さんのリアクションはかなり強烈。懐の手ぬぐいは赤系の、ちりとてちんが乗ったお皿がわりのは白系の、ご自身のオリジナルで、そこに気合を感じました。

で、結果は。



第1位!!!!!!!!!!!!!!

三遊亭好二郎さん!!!!!!!!!

納得の結果でした。

“上方はアウェイだから不利”ということではないと思います。上方のお二人はかなりいい線いっていたと思うんですが、やっぱり好二郎さんの高座が本当によかったのです。

ということで、好二郎さん、おめでとうございます。

そしてみなさん、お疲れさまでした。

お友達もすっかり落語にハマってくれたようで、しきりに「今まで躊躇していてもったいなかった」と言ってました。また落語を聴きに行きましょうね!

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